私たちは、便利さや安心感を求めてモノを増やしていきます。
一方で、モノを処分するには、手間と時間もかかりますし、できることなら避けたい、後で考えようと思ってしまいモノはなかなか減りません。
しかし、モノが増えるほど管理する時間やエネルギーが必要になり、かえって自由を失ってしまいます。また、落ち着かなかったりイライラしたり、精神的にもマイナスはあってもプラスはあまりありません。
そこで、モノを捨てることで心がラクになる考え方をご紹介します。

65歳で定年退職し、モノを増やさず減らしながら身軽に暮らしたいと思うようになりました。
若い頃は「いつか使うかもしれない」とモノを残しがちでしたが、年齢を重ねるにつれて、「今を心地よく生きること」の大切さを感じるようになりました。
目次
捨てる贅沢
捨てる贅沢 –モノを減らすと、心はもっと豊かになる–
ドミニック・ローホー 、 原 秋子 訳| 2019/11/25
身軽に生きる
身軽に生きる、シンプルに生きることは、多くの人たちが願う生き方だと思います。
しかし、多くの場合、いらないモノを処分しなければという気持ちはあっても、その意気込みにブレーキがかかってしまいます。
自分のモノを処分することは、後悔、損失、無駄遣い、誤った判断、もったいない、何かの役にたつかもしれない、といったこころの痛みを伴う負の感情をもたらします。
モノを処分するには、手間と時間もかかりますし、どうして購入したのだろう、どうしてずっととっておいたのだろう、と自分自身と向きあうことになるため、できることなら避けたいと思ってしまいます。
また、部屋の散らかりは、イライラの原因や、何より気が付かないうちに精神的ダメージ、疲れのもとにもなってきます。
使っていないモノを捨てられないのは、無駄遣いをしてしまったという「罪悪感」が関係あると著者はいっています。

「不安」が身軽になることを拒む
いずれゴミになるモノの番人
捨てられることもなく保管される疑似ゴミ
何かの役に立つかもと取ってある空き箱
一度も着ない服
新しいという理由だけで買った家電 ・・・
捨てたら無駄という理由でどれだけのモノを戸棚に取っているか ・・・
捨てた後で後悔するかもしれない
もしかしたら、いつかのために取っておいても
いつかがやってくることは、まずほとんどない。
一方、モノはこのいつの日かに備えてどんどん溜め込まれていきます。
その、いつの日が来たとしても、その時には今の自分と違う好み、違う人間になっているかもしれません。10年後、20年後の自分は、今の自分ではありません。
現在、必要としているモノで満足し、10年後は今とは違うことを考える必要があります。
モノを取っておくかどうかの判断基準は、今!
今という瞬間をしっかり捉える。過去は消え去り、未来はまだ存在しません。
たくさんのモノを、数えきれないほどの万が一のために蓄えてきました。
この万が一に別れを告げても、後悔することはないはずです。
たとえ、万が一がきても、きっと解決策を見つけ出せるようになっているはず。
私たちは自分の所有物の約2割しか使っていないといわれています。
残りの8割は将来を見越しての蓄え、または過去の思い出の品々などだそうです。
もちろん、防災用ローリングストック、季節的に使うモノ、特別な機会に使うモノなど取っておく必要があるものは、自分で判断します。

「決断」する
処分する
それを使っているか、今の私に役に立っているか、が処分するかどうかの大きな判断材料のひとつ。
持ち物のほとんどが、自分のしてきた選択の結果です。
よく選別することもなく慌てて処分してしまうことは自分の過去を消去することになるので、自分で考えて答えを出した方がいいのですが、最長1週間などと期間を決める必要があります。
ただ、迷いが一分以上続くようなら、必要でないモノの可能性が高いことが多い気がします。
もちろん、痛みの激しいモノ、使えないモノなど明らかに不要なモノは、その場で処分しましょう。
1回目の処分で生き残ったモノは、2回目では、さほど必要なモノには感じられなくなります。
そのため、定期的に処分を行えば、自分の持ち物を新たな目で見ることができるようになります。
一発勝負のような大整理ではなく、ペースはゆっくりでも定期的にモノを処分していく方が、数か月後には大きな違いがでてきます。

読まずに積んでいた本、後で見るかもと取っていた書類、着ていない服など、モノを捨てて、床に置いてあったモノを収納したりすると、少しの処分で驚くほど部屋が広く見えました。埃だらけの部分が表面化するし、掃除機もかけやすくなり、部屋も気分もすっきりします!
無駄遣い
無駄遣いも必要です。
多くの画用紙と時間を無駄遣いして、ある日美しい絵画が完成します。
何もしない時間、不必要なことでさえ人生を歩んでいく上では必要になります。
老子は「不必要の必要性」について語っています。これは一見不必要に見えるものが実は重要な役割を果たしていることを意味しているそうです。
思い出の品
大切なのは今
将来のことを考えた時に勇気を与えてくれるモノだけを取っておく。
手始めに悩まず、手紙、年賀状、古い手帳など、少しずつ処分してみましょう。
幸福とは、日々築いていくもの、戻ってこない時間を取り置くことで得られるものではありません。
思い出の品を処分することは、自分次第、自分が決めることです。

達成感
捨て始めると、癖になります。
捨てれば捨てるほどもっと捨てたくなります。
最初は小さなモノから、ゆっくりとしたペースで、モノが消えていくことに自分を慣らしていきます。
モノがなくなりスッキリする感覚を知ると、やがて、変えたい!という欲求に火がつきます。
あるモノを思い切って手放した時の達成感は、自分の限界を超えたという自信、安堵感、誇り高さ、そして喜びを与えてくれます。
ただし、持ちすぎることも、極端に何も持たないことも不自然。
家の中に何もない空間をつくることが病みつきになり病気のようになるべきではありません。
モノを処分するのは、モノの管理に時間を奪われることなく、ゆったりとした満ち足りた生活をおくるためなのです。
シンプルライフ
モノを処分することと、片付けることは違います。
モノはいくらきちんと片付けられていてもそのまま、モノが少なければ片付ける必要もなくなってきます。
床の上に何も置かれていないと、部屋が広く感じられることに驚かされます。
厳選した少ないモノで生活する快適さを知れば、捨てる動機にさらに弾みがつきます。
モノを捨てれば捨てるほど、無駄遣いや過剰な持ち物、大量消費に対する嫌悪感が増してきます。
ある日本刀愛好家は、楽しみのために日本刀は1本しか持っていません。
鑑賞はするものの、所有したい欲求から解放されて愛せるそうです。
📝まとめ
いらないモノを処分しなければという気持ちはあっても、なかなか進みません。
自分のモノを処分することは、手間と時間もかかりますし、後悔、損失、無駄遣いした罪悪感、誤った判断、もったいない、何かの役にたつかもしれない、といった感情が足を引っ張ります。
処分できない疑似ゴミなどは、イライラや精神的ダメージなどにつながります。
不安を見つめ、自分で決断し、ゆっくりでも定期的にモノを処分していくことで、本当に大切なものに時間やお金、心の余裕を使う、穏やかで満ち足りた生活をおくることができるようになると感じました。

シンプルライフを少しでも実践しようと、自分の中の整理も含めて、『捨てる贅沢』をご紹介しました。
もっと詳しい内容など、興味を持たれれば、一読されてはいかがでしょうか。
みなさんの自己実現のきっかけや手助けになれば幸いです。

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